2024年7月– date –
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BOOKS(書評)
福嶋聡著『明日、ぼくは店の棚からヘイト本を外せるだろうか』◎澤一澄
ヘイト本を置く? 置かない? 司書澤 一澄 ヘイト本とは、昨今の日本では、在日中国人・在日コリアンほか中国と朝鮮半島にルーツを持つ人々を、歴史や社会を文献に... -
BOOKS(書評)
J. ドローム著『森の鹿と暮らした男』◎松永裕衣子
正真正銘、唯一無二の物語 編集者松永裕衣子 人間社会に背を向け、フランス北西部ノルマンディー地方の森で、ノロジカのグループとともに暮らしたひとりの男性。遠い... -
BOOKS(書評)
高橋源一郎著『DJヒロヒト』◎佐藤康智
昭和天皇的こころ 1979年1月、ラジオから流れる「松山千春のオールナイトニッポン」を、焼酎を飲みながら聴いていた。ゲストは中島みゆきとさだまさし。1951年生まれ... -
お知らせ
次号特集——どっこい生きてる土の中
「人新世」と言われる現在。人工物が地表を覆い尽くしています。コンクリートジャングルである都市部における夏のヒートアイランドは殺人的で社会問題化しています。 ... -
お知らせ
お知らせ——今秋、『望星』はウェブマガジンに移行します
『望星』をご愛読くださりありがとうございます。1970年の創刊以来、54年間、月刊誌として発行を続けてまいりましたが、このほど紙媒体での発行をとりやめ、ウェブマ... -
詩のとびら
今月の詩——orで繋ぐ星◎多宇加世
orで繋ぐ星多宇加世 ころがった かたつむり硬い殻の蓋少しだけ開け 雨を飲んでる 猫が特に鳴く夜はバナナを食べようか眠れない? ならばお風呂を洗おうよ それから ... -
詩のとびら
今月の詩——いのり◎永方佑樹
今月の詩——いのり永方佑樹 灯火のふちがふるえ川面にひだをつくってゆくもう良いかいまだだよこらえながらうずくまっているかたわらを駆けてゆく影だけが脱ぎすてられて... -
詩のとびら
今月の詩——ゴルゴンゾーラチーズの逆襲あるいは笠地蔵たちの渋谷パルコ探訪記◎山﨑修平
山﨑修平 人は走り留まらず走り去る言葉は摩耗し溶けてゆくこの瞬間瞬間の揺らぎは太古の記憶を呼び起こす代々木上原の崖のしたに溜まってゆく渋谷は遠い渋谷は近い俺が... -
フォト・エッセイ
草木を訪ねて三千里 13——おもしろい形と名前[上]◎藤井義晴
日本には世界の人がびっくりするおもしろい形をした植物があります。タコノアシは、秋に全草が紅葉し、赤い実がゆで蛸のように見えるので…… -
フォト・エッセイ
虫めづる奇人の回想 65——コウモリはいい◎小松貴
私は、昔から大型哺乳動物がさほど好きではなかった。特に犬猫に対しては、半ば憎しみ同然の負の感情すら抱いていたが、コウモリやモグラなどの小型哺乳動物は好きで、特にコウモリは格別に好んだ……